Usage


ファイルの読み書き
 新しいテキストファイルを作成するには、KEditが起動していない場合はKEditを起動し、起動している場合は「File」メニューの「New」を選択して新しいウィンドウを開きます。この文書は初期状態で文字コードが「UTF-8」に、改行コードが「LF」に設定されています。

 既存のテキストファイルを開くには、下記の方法があります。いずれの場合も、文字コード及び改行コードは自動判定されます。また、HTMLファイルを開くと、自動的にHTMLモードとなります*。

  1. 「File」メニューの「Open...」を実行して開くファイルを選択する
  2. Tracker上でテキストファイルをKEditにドラッグ&ドロップする
  3. KEditで作成したファイルの場合は、Tracker上でそのファイルをダブルクリックする
  4. FileTypesでKEditがデフォルトに指定されているファイルタイプのファイルを開く場合は、Tracker上でそのファイルをダブルクリックする
 新規あるいは編集済みの文書を保存するには、「File」メニューの「Save」または「Save As...」を実行します。新規ファイルの場合はいずれもファイル保存用のウィンドウによって保存場所及びファイル名を指定します。既存ファイルの場合は、「Save」なら上書き保存され、「Save As...」なら同じ内容の文書を新規に保存するためのウィンドウが開きます。

 新規ファイルの場合、あるいは初めてKEditで開くファイルの場合、表示フォント及びサイズ、ファイルセッティングなどは初期設定で指定されたものとなります。

 保存時、ファイルタイプは「text/plain」または「text/html」(編集モードにより自動設定)に、クリエータは"application/x-vnd.karino-kedit"に設定されます*。また、「Word Wrap」(テキストの折り返し表示をするか否か)「Auto Indent」(自動的にインデント処理をするか否か)「Memorize Window Status」(ウィンドウ位置、ウィンドウサイズ、テキストの選択位置、スクロール位置を保存するか否か)が指定されていれば、これらも同時に保存されます。

 文書の文字コード及び改行コードは、左下のビューのプルダウンメニューで変更することができます。変更は次の保存時に有効になります。

 文書を編集すると、左下のビューの左端に小さなドットが表示されます。これは文書が変更されたことを示すマークで、「Save」または「Save As...」を実行することで非表示となります。

 テキスト以外のファイルをKEditで開こうとすると、それを本当に開くかどうか確認するダイアログが表示されます。「Proceed」を選択することで任意のファイルを開くことができますが、表示できるのはテキストのみです。ファイルを開く際、ALTキーを押下しておくことで、直接ファイルを開くこともできます。

*註) 初期設定で変更できます。

テキストの編集
 表示中のテキストは、下記の方法により編集することができます。

  1. キー入力
    キータイプにより文字を入力することができます。Input Methodが有効であれば、テキスト上で入力文字列をインライン変換することもできます。
     
  2. メニュー選択
    「Copy」「Paste」などでクリップボードとのやり取りを行ったり、「Text」メニューのタグ入力メニューやFigurationメニュー、URLやe-mailアドレスの挿入メニューなどによりテキストの加工を行うことができます。マウスの2ndボタンをプレスすることにより、編集用のプルダウンメニューが表示されます。
     
  3. テキストのドラッグ&ドロップ
    テキスト自身の中では、ドラッグ&ドロップによって選択文字列を移動することができます。マウスの3rdボタンでドラッグ&ドロップすると、選択文字列は任意の位置に複製されます。また、複数のウィンドウ間などで選択文字列をドラッグ&ドロップすると、任意の位置に文字列の複製を挿入することができます。
    テキストをTrackerのウィンドウにドラッグ&ドロップすると、「Untitled clipping」というファイル名のテキストファイルとして保存されます。この場合のテキストは、UTF-8/LFとなります。
     
  4. テキストファイルのドラッグ&ドロップ
    Tracker等のアプリケーションからテキストファイルをドラッグ&ドロップすることにより、任意の位置にテキストファイルの内容を挿入することができます。テキストファイルの文字コード及び改行コードは自動判別されます。
     
  5. 画像ファイルのドラッグ&ドロップ
    GIF、PNG及びJPEGファイルをテキスト中にドラッグ&ドロップすると、テキストの保存されているファイルからの相対パスと画像の大きさを含むIMGタグが挿入されます。ただし、GIFはOS標準以外のトランスレータをインストールする必要があります。
     
  6. Bookmarkファイルのドラッグ&ドロップ
    NetPositiveのブックマークファイルをドラッグ&ドロップすると、カーソル位置にそのURLを挿入することができます。選択範囲が一文字以上を含むなら、その文字列をBookmarkから得られたURLによるA HREFタグで囲みます。
     
  7. その他のファイルのドラッグ&ドロップ
    テキストファイルや画像ファイルも含め、任意のファイルをAltキーを押下しながらドラッグ&ドロップすることで、そのファイルの相対パスを挿入することができます。
     
  8. URLのドラッグ&ドロップ
    NetPositiveのメインウィンドウに表示されるBookmarkアイコンやリンクをドラッグ&ドロップすることで、カーソル位置にそのURLを挿入することができます。選択範囲が文字を含む場合は、そのURLを示すA HREFタグで選択範囲を挟み込みます。
     
  9. カラーメッセージのドラッグ&ドロップ
    roColorなどの色選択ツールから色の情報をドラッグ&ドロップすると、その色のRGB16進数が挿入されます。またAltキーを押下しながらドロップすることで、KEditのメインウィンドウの背景色や文字色などを変更することができます。
     

メニュー項目
 KEditには、メインウィンドウ上で下記のメニューを使用することができます。

  1. メニューバー
  2. マウスの2ndボタンをプレスすることで表示される編集メニュー
  3. 左下のビューに表示される、文字コードと改行コードを表示・選択するためのメニュー
 それぞれのメニューの内容及び機能は、下記の通りです。

  1. メニューバー
    1. File
      1. New
        新しいメインウィンドウを生成して表示します。
      2. Open...
        既存のファイルを開くための選択ウィンドウを表示します。
      3. Open Next/Prev. Entry
        現在表示されているテキストファイルの「隣の」ファイルを読み込んで表示します。
        1. Open Previous Entry
        2. Open Next Entry
      4. Close
        ウィンドウを閉じます。
      5. Save
        文書をテキストファイルとして保存します。すでにファイルが存在する場合は上書き保存を、そうでない場合は新規保存を行います。
      6. Save As...
        現在の文書を新規のテキストファイルとして保存します。保存後は、新規のファイルがメインウィンドウと関連付けられます。
      7. Text Info
        テキストの情報(テキスト全体と選択範囲の両方に関してバイト数、文字数、行数)を表示します。
      8. About...
        KEditのAboutウィンドウを表示します。
      9. Quit
        KEditを終了します。終了時は、編集後保存されていない全てのウィンドウについて、保存・保存しない・キャンセルを選択でき、保存しない以外を選択した場合は終了もキャンセルされます。
    2. Edit
      1. Undo
        文章を編集する直前の内容に戻します。
      2. Cut
        選択範囲のテキストをカット(クリップボードにコピー&選択範囲を削除)します。
      3. Copy
        選択範囲のテキストをクリップボードにコピーします。
      4. Paste
        クリップボードの内容を選択範囲に挿入します。
      5. Select All
        テキスト全体を選択します。
      6. Find...
        「Find」ウィンドウ(検索設定用ウィンドウ)を表示します。
      7. Find Next
        現在の選択範囲より後にあり検索条件に一致する文字列を選択して表示します。
      8. Replace
        選択範囲を設定された置き換え文字列に置き換えます。
      9. Replace And Find Again
        選択文字列を置き換え文字列に置き換えた後、次の検索を行います。
      10. Go To Line...
        指定行へジャンプするためのウィンドウを表示します。
    3. Font
      1. Size
        表示フォントのサイズを指定します。
      2. Tab Width
        表示テキストのタブ幅を指定します。なぜか7ポイントきざみになっています。
      3. <font list>
        表示フォントのファミリーとスタイルを設定します。
    4. Text
      1. <tag list>
        TextやCharacterといったタグ入力用メニューが表示されます。メニューを選択することでテキストの選択範囲にタグ(またはテキスト)が挿入されます。メニューの内容は「/boot/home/config/settings/KRNSoftware/UserTags」で定義されます。このファイルがない場合、デフォルトのタグリストが使用されます。
      2. Figuration
        テキスト整形用のメニューです。
        1. Shift - Right / Left
          タグによる字下げを左右にずらします。
        2. Shift with prefix - Right / Left
          接頭辞による字下げを左右にずらします。接頭辞は現時点で「>」に固定されています。
        3. Wrap with Return
          選択範囲のテキストを指定されたバイト数で改行します。一行のバイト数は現時点で60バイトに固定されています。
        4. Remove Returns
          選択範囲にある改行記号を削除します。
      3. Email Address
        /boot/home/peopleディレクトリにあるpersonファイルからe-mailアドレスを取りだして表示します。メニューを選択することにより、e-mailアドレスが選択位置に挿入されます。選択範囲が一文字以上の場合、mailtoタグにより選択範囲を囲みます。
        また、メニュー選択時に機能キーを押下しておくことで、挿入される内容を変更することができます。
        • テキスト選択時 :
          <A HREF="mailto:karino@drycarbon.com">TEXT</A>
        • テキスト非選択時 :
          no press : karino@drycarbon.com
          cmd : <A HREF="mailto:karino@drycarbon.com">狩野正嗣</A>
          shift : <A HREF="mailto:karino@drycarbon.com">karino@drycarbon.com</A>
      4. URL
        personファイル及びNetPositiveのBookmarkファイルからURLを取りだして表示します。メニューを選択することにより、URLが選択位置に挿入されます。選択範囲が一文字以上の場合、A HREFタグにより選択範囲を囲みます。
        また、メニュー選択時に機能キーを押下しておくことで、挿入される内容を変更することができます。
        • テキスト選択時 :
          <A HREF="http://www.be.com/">TEXT</A>
        • テキスト非選択時 :
          no press : http://www.be.com/
          cmd : <A HREF="http://www.be.com/">Be Home Page</A>
          shift : <A HREF="http://www.be.com/">http://www.be.com/</A>
      5. Open User Tag file
        /boot/home/config/settings/KRNSoftware/UserTagsファイルを開きます。ファイルがない場合、このメニュー項目は表示されません。
    5. Option
      1. Preference...
        「Preference」(初期設定ウィンドウ)を表示します。
      2. Word Wrap
        テキストのワードラップのオン・オフを指定します。
      3. Auto Indent
        テキストの自動字下げの有効と無効を切り替えます。
      4. Memorize Window Status
        ウィンドウ状態を保存するかどうか切り替えます。
        ウィンドウ状態には「ワードラップ」「オートインデント」「選択範囲」「ウィンドウ位置」「スクロール位置」が含まれます。
      5. HTML
        HTML作成に関するメニューです。
        1. Use HTML Syntax
          HTMLのタグ及びコメント色分けと、保存時のファイルタイプの切り替えを行います。
          これがONの状態ではテキストのファイルタイプがtext/htmlになり、OFFではtext/plainになります。
        2. Open with a Web Browser
          現在開いているテキストファイルをウェブブラウザで開きます。テキストがファイルとして保存されていなければ何もしません。
      6. E-mail
        E-mail関連のメニューです。
        1. Reply To
          現在開いているメールに返信します。
        2. Forward
          現在開いているメールを転送します。
        3. Send Later
          現在のテキストをメールとして保存します。
        4. Send Now
          現在のテキストをメールとして保存し、送信します。
        5. Show Headers
          現在開いているメールを、ヘッダを含めて表示します。
        6. Open With BeMail
          現在開いているメールを、BeMailで開きます。
    6. Window
      現在開いているテキストウィンドウが一覧表示されます。メニューを選択することで、それに対応するウィンドウがアクティブになります。
    7. Add-ons
      KEditのアプリケーションバイナリと同じ階層のadd-onsディレクトリか、/boot/home/config/add-ons/KEditディレクトリに存在するadd-onファイルを一覧表示します。add-onのフォルダがなければ、このメニューは表示されません。shiftキーを押下しながらadd-onを選択することにより、add-onをテキストファイルとしてKEditで開くことができます。
  2. 2ndボタンプレス
    全てEditメニューやTextメニュー等にある同名のメニュー項目と同じ機能です。
    1. Cut
    2. Copy
    3. Paste
    4. Select All
    5. <tag list>
    6. Email Address
    7. URL
    8. Undo
  3. 文字コード・改行コード
    1. UTF-8, S-JIS, JIS, EUC
      テキスト保存時の文字コードを表示・変更します。
    2. LF, CR, CR-LF
      テキスト保存時の改行コードを表示・変更します。

検索
 検索の手順は、下記の通りです。

  1. 「Edit/Find...」メニューを選択し、"Find"ウィンドウを表示する。
  2. 検索する文字列(及び必要なら置き換える文字列)を書き込み、大文字小文字を無視する(Ignore case)か否かを設定する。
  3. 検索する場合は「Find」ボタンを、全てを置換する場合は「Replace All」ボタンをクリックする。検索設定のみ行いたい場合は「Set」ボタンをクリックする。いずれの場合も、"Find"ウィンドウは隠される。
  4. 一旦検索設定を行えば、その後は「Edit」メニューの「Find Next」で次の該当文字列を検索し、「Replace」で選択文字列を置換文字列に置換し、「Replace And Find Again」で選択文字列を置換した後に次の該当文字列を検索する。

 現在のところ、正規表現検索には対応していません。

初期設定
 「Option/Preference...」メニューを選択することで、"Preference"ウィンドウを表示します。ここでは、ウィンドウのデフォルト設定を行うことができます。

  1. 表示フォント(ファミリー&サイズ)
    任意のフォント(欧文、和文を含む)を選択できます。
  2. タブ幅(Tab Width)
  3. キーアサイン(Key Assign)
    「KEdit Original」「Emacs - like」「vi - like」から選択できます。現時点ではユーザによるカスタマイズは行えません。また「vi - like」アサインはごく基本的なもののみとなっています。さらに対応が必要な場合は、作者まで御連絡下さい。キーアサインの詳細は、下記を参照して下さい。
  4. ワードラップ(Word Wrap)
  5. オートインデント(Auto Indent)
  6. ウィンドウの状態を保存する設定(Memorize Window Status)
    保存される内容は、「ワードラップ設定」「オートインデント設定」「文章の選択範囲」「スクロール位置」「ウィンドウ位置」です。

 また、KEditの動作設定として、下記の項目を設定することができます。

  1. マウスの2ndと3rdボタンをコピー及びペーストに使用する
    (Use 2nd and 3rd button to copy / paste)
    マウスボタンの機能を切り替えます。デフォルトでは標準モードです。
      標準モード:
        2nd...テキスト編集用のポップアップメニュー
          ( control key + 1st ( primary ) で代用可 )
        3rd...テキストのドラッグ&コピー
          ( option key + 1st で代用可 )
      単機能モード
        2nd...テキストを選択しながら同時にコピー
        3rd...クリック位置にペースト
  2. ファイルタイプを自動認識する
    (Auto-detection of the file type)
    テキストファイルを開く際に、ファイルタイプがtext/plainであるかtext/htmlであるかを認識し、それにあわせて編集モードを切り替えるか否か設定します。デフォルトでは認識します。編集モードは、現時点でplainとHTMLモードのみです。
  3. 保存時にファイルタイプとデフォルトアプリケーションを再設定する
    (Reset "file type & preferred app" on saving)
    デフォルトでは、保存時にファイルタイプをtext/plainまたはtext/htmlに設定し、preferred applicationをKEditに設定しますが、この動作を有効にするか否か設定します。
  4. Option/HTML/Open with a Web Browserメニューを選択した際に、ブラウザが常に新しいウィンドウを生成する
    (Browser always makes a new window)
    NetPositiveで編集中のHTMLファイルを開いている場合、「Option/HTML/Open with a Web Browser」メニューを選択するたびに新しいブラウザのウィンドウを開くかどうか設定します。

キーアサイン
 KEditには、複数のキーアサインが実装されています。現時点で「KEdit Original」「Emacs - like」「vi -like」の3種類が存在します。それぞれ、KEdit独自のもの、Emacsを参考にしたもの、viを参考にしたものです。「KEdit Original」は、MacOS上で動作するテキストエディタであるYooEditのキーアサインをベースにしたものです。「Emacs - like」はかなり多くのキーアサインを再現していますが、「vi - like」はごく基本的なもののみサポートしています。vi系のアサインの充実を望む方は、作者まで御連絡下さい。

 それぞれのキーアサインは、下記のように指定されています。

記号説明:
      * cmd...command key
      * opt...option key
      * ctrl...control key
      * shift...shift key

キーアサイン:
  1. 共通
    cmd +
        "↑"    ...文章の先頭に移動
        "↓"    ...文章の末尾に移動
        "←"    ...行の先頭に移動
        "→"    ...行の末尾に移動
        "L"    ...現在の行を選択
  2. KEdit Original
      ctrl +
        "A"  ...行の先頭に移動
        "S"  ...1字左に移動
        "D"  ...1字右に移動
        "F"  ...行の末尾に移動
        
        "E"  ...1行上に移動
        "X"  ...1行下に移動
        
        "R"  ...1ページ前
        "C"  ...1ページ次
        
        "H"  ...左の1字を削除 ( = delete )
        "G"  ...右の1字を削除 ( = ctrl + delete )
        "Y"  ...現在の行を削除
        
        "I"  ...タブを入力
        "M"  ...改行を入力

        "U"  ...選択範囲を大文字に変換
        "L"  ...選択範囲を小文字に変換
          (選択範囲がない場合、撰択範囲の含まれている語全体)
      
      ctrl + "Q"
       & ctrl +
        "R"  ...文章の先頭に移動
        "C"  ...文章の末尾に移動
        
      ctrl + shift +
        "A"  ...行の先頭まで選択
        "S"  ...1字左まで選択
        "D"  ...1字右まで選択
        "F"  ...行の末尾まで選択
  3. Emacs - like
      ctrl +
        "P"  ...1行上に移動
        "N"  ...1行下に移動
        "B"  ...1字左に移動
        "F"  ...1字右に移動
        
        "A"  ...行の先頭に移動
        "E"  ...行の末尾に移動
        
        "R"  ...文章の先頭に移動
        "C"  ...文章の末尾に移動
        
        "V"  ...1ページ次
        
        "H"  ...左の1字を削除 ( = delete )
        "D"  ...右の1字を削除 ( = ctrl + delete )
        
        "K"  ...行の先頭まで削除
        
        "I"  ...タブを入力
        "M"  ...改行を入力

        "W"  ...カット
        "Y"  ...ペースト
      
      ctrl + "X" &
        ctrl + "S"  ...ドキュメントを保存
        
      esc + (同時に押すのではなく、escを押した後改めて他のキーを押す)
        "D"  ...単語を削除
        ctrl + "K"...行の最後まで削除
        
        "W"  ...コピー
        
        "V"  ...1ページ前

        "U"  ...単語を大文字に変換
        "L"  ...単語を小文字に変換
  4. vi - like
    ctrl +
          "K"  ...一行上に移動
          "J"  ...一行下に移動
          "H"  ...一字左に移動
          "L"  ...一字右に移動
          
          "X"  ...左の一字を削除 ( = delete )
          
          "U"  ...取消・やり直し

ユーザ定義のタグファイル
 「Text」メニューのタグメニュー部分は、カスタマイズすることができます。KEditに同梱されているGoodiesディレクトリの「UserTags.sample」を「UserTags」にリネームし、/boot/home/config/settings/KRNSoftware/に置いて下さい。このファイルで、タグメニューを設定します。

 タグメニューは、常にサブメニューを持っています。サブメニュー内に、さらにサブメニューを持つことはできません。またタグメニュー項目は、項目名、前置タグ、後置タグ、ショートカットキー、修飾キーを持っています。設定ファイルは専用コマンドによって記述されます。

 設定ファイルの書式は、下記の通りです。コマンド名の大文字小文字は無視されます。


 また、stringはC文字列に似た書式です。例えば、改行は\nと表されます。
 使用できる特殊文字は、Return...\n,  Tab...\t,  "...\" , \...\\ です。

 その他、行頭が//である行はコメントとして無視されます。また空白行も無視されます。

 実際には、下記のように記述します。
MAKE_NEW_SUBMENU "Text"

MAKE_NEW_ITEM "STRONG"
SET_PRE_STRING "<STRONG>"
SET_POST_STRING "</STRONG>"
SET_SHORTCUT "B"
ADD_ITEM

ADD_SUBMENU
 この例では、サブメニュー「Text」に、「STRONG」という項目を追加しています。この項目には、前置タグである「<STRONG>」と、後置タグである「</STRONG>」、それにショートカットとしてcmd-Bが指定されています。

メールの読み書きと送信
 編集中のテキストの先頭部分に命令「to:」「subj:」等を記述し、メニュー「Option/E-mail/Send Later(Now)」を撰択することで、メールを送信することができます。具体的には、先頭部分を以下の様に記述します。
-------------------
subj:new message
to:karino@drycarbon.com
本文...
------------------
 命令は現時点で「to:」「subj:」「cc:」「bcc:」が使用できます。大文字小文字は無視されます。本文(Body)はこれらのヘッダに一致しない行から最後までです。to:、subj:及び本文は必須、また本文開始以後の命令は無視されます。順番は関係ありません。

 展開しているe-mailファイルに返信したり(Reply To)、転送したり(Forward) できます。これらは「Option/E-mail/Reply To」「Option/E-mail/Forward」メニューを撰択することで実行されます。

 メールファイルはReadOnlyとして扱われます。ReadOnlyのドキュメントを開いた場合、左下のビューに赤い点が表示されます。

 スペースキー、PageUp/Downキーにより、表示範囲の移動が可能です。

 前後のメッセージを表示するには、「File/Open Next / Prev. Entry」を実行します。

 メッセージの送信後、ウィンドウは保存されることなくCloseされます。そのままテキスト編集を継続する場合は、送信後のダイアログで「NO」を撰択して下さい。(Escapeキーで代用できます。)

 メールヘッダは、「Option/E-mail/Show Headers」メニューを撰択することで表示できますが、再度隠蔽することはできません。

 現在のところ、ファイル添付には対応していません。

 作成したメールファイルの名前ですが、BeMailの作成するメールファイルとは命名規則が異なります。Tracker上で見る場合にはsubjectやfrom/toを表示して閲覧する事がほとんどなので問題ないとは思いますが…

文字色背景色の設定
 KEditはHTMLファイルの編集時に文字列の各要素を色分けする機能を持っていますが、配色をユーザ定義できるようにしました。本来は初期設定で設定できるようにすべきかも知れませんが、実際にテキストを表示してみないと色のバランスが分かり難く、またカラーパレットをKEdit内に実装するのが高コストであることから安直な方法で指定する事にしました。

実際の指定手順…
  1. kColor、roColor等、色指定用のアプリケーションを用意し、起動します。
  2. KEditのウィンドウを開き、色をウィンドウにドロップします。
    この時、Command (Alt) キーを押下しておきます。
  3. 色指定用のポップアップメニューが表示されますので、変更したい要素を撰択します。
    要素は、「Backgroud / Character / Tag / Comment」の4種類です。
 配色の指定は、アプリケーション終了時点で初期設定ファイルに記録されます。現在のところ設定の復帰は実装していませんので、色指定時には初期設定ファイルのバックアップをお勧めします。

 色設定用アプリケーションは将来的に外部アプリケーションとして新たに作成する予定ですが、予定は未定です。

Add-onによる編集
 KEditは、add-on機構によりテキスト編集機能を拡張することができます。

 KEditのadd-onは、現時点でスクリプトファイル形式とします。スクリプトは任意の言語で記述できます。現時点ではsh、perlでの動作を確認しています。

 add-onファイルは、KEdit本体と同じ階層の「add-ons」ディレクトリに置くか、「/boot/home/config/add-ons/KEdit」ディレクトリに置きます。いずれかのディレクトリが存在すれば、KEditのメニューバーの最も右側に「Add-ons」メニューが表示されます。

 Add-onファイルの末尾に接尾辞として「-英字」(例 : SampleScript-X)を追加することにより、ショートカットを設定することができます。(例ではcmd-opt-XでSampleScriptが実行されます) メニューには、接尾辞は表示されません。

 add-onの動作は下記の通りです。  例としては、下記のようになります。

(シェルスクリプトの場合)
#!/bin/sh
sed "s/<[^<]*>//g" ${TMPFILE}

(Perlの場合)
#!/usr/bin/perl -w
my $file = $ENV{'TMPFILE'};
open TMP, "$file";
while(){
  s/<[^<]*>//g;
  print;
}
close TMP;
 これにより、選択範囲のタグが全て削除されます。

 また、テキストの参照のみで編集しない場合は、

#!/bin/sh
read data <${TMPFILE}
let ans=data
echo "$data = $ans" >${TMPFILE}.tmp
/system/Tracker ${TMPFILE}.tmp

echo 'FUNC=NOTOUCH' > ${TMPSETTING}

といった具合に、TMPSETTINGファイルにFUNC=NOTOUCHを書込んでおきます。同様に、全文を書き換えたい場合はFUNC=REPLACEALLを書込みます。

 尚、一時ファイルに保存されるテキストは、文字コードがUNICODE/UTF-8、改行コードはLFです。文字列操作のために文字コードの変換が必要な場合は、適宜xtouなどを使用して下さい。

トップに戻る
この文書に関するお問い合わせはkarino@drycarbon.comまで。